簿記3級の合格率と難易度|統一試験とネット試験の推移

簿記3級の合格率と難易度|統一試験とネット試験の推移

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簿記3級の合格率は、統一試験(紙の試験)が直近3回で33.6〜34.5%、ネット試験が2025年度の通年で40.8%です。どちらも100点満点で70点以上を取れば合格する絶対評価の試験です。

この記事では、日本商工会議所が公表している受験者データをもとに、回ごとの推移と、合格率が回によって動く理由を整理します。そのうえで、70点に届くための大問別の目標点と、統一試験とネット試験の選び方を具体的に示します。

この記事の結論

合格者はおよそ「3人に1人(統一試験)〜5人に2人(ネット試験)」です。合格は70点の絶対評価なので、ほかの受験者と競う試験ではありません。第1問の仕訳で36点、第3問の決算で28点を取れる準備ができれば、合格ラインが見えてきます。

目次

簿記3級の合格率|統一試験の直近8回

統一試験は、全国の会場で同じ日に同じ問題を解く方式で、毎年6月・11月・2月の3回行われます。次の表は、日本商工会議所が公表している直近8回の結果です。

回施行日実受験者数合格者数合格率
第173回2026年6月14日14,359人4,854人33.8%
第172回2026年2月22日17,140人5,757人33.6%
第171回2025年11月16日16,648人5,743人34.5%
第170回2025年6月8日18,935人8,024人42.4%
第169回2025年2月23日21,026人6,041人28.7%
第168回2024年11月17日19,588人5,785人29.5%
第167回2024年6月9日20,927人8,520人40.7%
第166回2024年2月25日23,977人8,706人36.3%
簿記3級の合格率の推移。統一試験は第166回から第173回、ネット試験は年度別の棒グラフ

8回の合格率は28.7%から42.4%まで、13.7ポイントの幅があります。合格基準は毎回70点で変わらないため、この幅は主に「その回の問題の難しさ」と「受験した人の準備の度合い」の差です。

受験者数も減っています。第166回は2万3,977人でしたが、第173回は1万4,359人でした。次に見るネット試験の受験者が増え続けているのとは対照的です。

ネット試験の合格率|年度別の推移

ネット試験は、テストセンターのパソコンで受ける方式です。2020年12月に始まり、合格率は年度ごとの合計で公表されています。

期間受験者数合格者数合格率
2026年4月〜6月64,183人28,546人44.5%
2025年度(2025年4月〜2026年3月)276,477人112,797人40.8%
2024年度254,433人98,235人38.6%
2023年度238,155人88,264人37.1%
2022年度207,423人85,378人41.2%
2021年度206,149人84,504人41.0%
2020年12月〜2021年3月58,700人24,043人41.0%

ネット試験の合格率は、年度ごとに見ると37.1%から41.2%の範囲で推移し、2026年4〜6月は44.5%でした。2025年度の3級の受験者は、ネット試験が27万6,477人、統一試験が3回合計で5万2,723人です。受験者の84.0%がネット試験を選んでいる計算になります。

数字を読むときの注意

ネット試験の合格率は、数か月から1年分をまとめた数字です。統一試験は1回ごとの数字なので、そのまま並べると統一試験のほうが上下に大きく動いて見えます。比べるときは、統一試験も年度でまとめると傾向がつかみやすくなります。2025年度の統一試験3回(第170〜172回)を合計すると、合格率は37.0%でした。

なぜ統一試験の合格率は回によって大きく動くのか

統一試験は、受験者全員が同じ問題を解きます。そのため、第3問の決算整理が重い回や、第2問で見慣れない形式が出た回は、全員が同時に苦戦し、合格率がまとめて下がります。直近では、第169回(28.7%)と第170回(42.4%)の間で13.7ポイントの差がありました。

ネット試験は、受験者ごとに出題の組み合わせが異なり、結果は期間の合計で公表されます。1回ごとの難しさの波がならされるため、数字が安定して見えます。

ただし、統一試験とネット試験の数ポイントの差には、受験する人の層や時期の違いも含まれます。どちらの方式が易しいとは言い切れません。大切なのは、どの回に当たっても70点に届く準備をしておくことです。

70点に届くための目標点|大問ごとの配点と時間

3級は60分で3題を解きます。配点は2027年4月1日以降の試験から変わるので、受験する時期の配点で目標を立ててください。

大問主な内容配点(2027年3月まで)配点(2027年4月から)目標点の例(2027年3月まで)
第1問仕訳15題45点45点36点(12題正解)
第2問勘定記入・補助簿・語句など20点25点12点
第3問精算表・財務諸表などの決算35点30点28点
合計100点100点76点

第1問は1題3点です。15題のうち12題を正解すれば36点になります。第3問は表の欄ごとに点が積み上がる形式が多く、決算整理を一つずつ確実に処理すれば部分点を重ねられます。この2題で64点を確保し、第2問で12点を上乗せすると、6点の余裕を残して合格ラインを越えます。

解く順番と時間の配分は、簿記3級の大問ごとの解き方と60分の時間配分で詳しく扱っています。第2問だけを掘り下げたい人は第2問の解き方|勘定記入・補助簿・語句も参考にしてください。配点変更の詳細は簿記3級の配点変更(2027年4月から)にまとめています。

不合格になりやすい準備のしかたと対策

合格率が3割台の試験では、知識の量よりも「準備の偏り」で点を落とす人が目立ちます。よくあるパターンを、起きる理由と対策に分けて整理します。

準備のしかたなぜ点を落とすか対策
仕訳の暗記ばかりで、決算を後回しにする配点の大きい第3問で、精算表や財務諸表の欄を埋められない決算整理を1つ学ぶたびに、精算表の1行まで書いて確かめる
本番と同じ60分で通して解いていない第2問に時間を使いすぎ、第3問が途中で終わる直前の2週間は、60分の通し演習を週2回以上入れる
電卓の操作に慣れていない桁の打ち間違いや計算のやり直しで時間が足りなくなるメモリー機能を使った計算を毎日5分練習する
勘定科目名を自己流で覚える似た科目(未収入金と売掛金など)の選択で迷う取引の内容と科目名をセットで覚え、選ぶ理由を言えるようにする
ネット試験の画面に慣れていない入力や選択の操作に時間がかかる受験前に模擬試験の画面で操作を確かめる

電卓の操作は簿記の電卓の使い方|GTとメモリーで計算を短縮、ネット試験の当日の流れは簿記のネット試験の受け方で確認できます。

統一試験とネット試験、どちらで受けるか

合格の基準と受験料は同じです。3級の受験料は3,300円(税込)で、申込方式によって事務手数料が加わります。違いは「いつ受けられるか」と「どう解くか」です。状況ごとの選び方を表にまとめました。

あなたの状況向いている方式理由
受験日を自分で決めたいネット試験会場の空きがあれば、休止期間を除いて随時受けられる
結果をすぐに知りたいネット試験試験の終了後、その場で合否がわかる
問題用紙に書き込みながら解きたい統一試験問題用紙に下書きや印をつけながら解ける
決まった日程に向けて計画を立てたい統一試験第174回は2026年11月15日、第175回は2027年2月28日
2027年4月以降に受験するどちらでも同じ新しい配点・出題範囲がどちらの方式にも適用される

日程と申込の手順は簿記3級の試験日と申込方法で整理しています。2027年度からの出題範囲の変更は簿記の出題区分表の2027年度改定を確認してください。

まとめ

  • 統一試験の合格率は直近3回で33.6〜34.5%、ネット試験は2025年度40.8%(2026年4〜6月は44.5%)
  • 合格はどちらも70点以上の絶対評価。統一試験は回ごとの問題の難しさが合格率に出やすい
  • 2025年度の3級受験者の84.0%がネット試験を選んでいる
  • 目標は第1問36点・第2問12点・第3問28点の合計76点(2027年3月までの配点)
  • 受験方式は「受験日を選びたいか」「紙に書いて解きたいか」で決める

学習の計画は簿記3級の独学の勉強時間と3か月スケジュールで立てられます。講義は簿記3級の講義一覧(全50本)から順に進めてください。

よくある質問

簿記3級の合格率は何%ですか?

直近の統一試験(第173回・2026年6月14日)は33.8%です。ネット試験は2025年度の通年で40.8%、2026年4〜6月は44.5%でした。いずれも日本商工会議所の公表データです。

統一試験とネット試験で、合格の基準は違いますか?

違いません。どちらも100点満点で70点以上が合格です。受験料も3級は3,300円(税込)で同じで、申込方式により事務手数料が加わります。

合格率が低い回に当たると不利ですか?

70点の絶対評価なので、ほかの受験者との順位では決まりません。問題が難しい回は全員にとって難しいため、どの回でも70点に届く準備をすることが一番の対策です。

2027年度から3級は難しくなりますか?

配点が第1問45点・第2問25点・第3問30点に変わり、手形が範囲から外れる一方で定率法などが2級から移ってきます。日本商工会議所の説明書では、3級が入門の段階であることに配慮した出題になると説明されています。

合格するまでに何時間勉強すればいいですか?

日本商工会議所は3級の標準学習時間を公表していません。試験の形式から必要な学習量を積み上げた目安を、別の記事で週ごとの計画にして紹介しています。

あわせて見たい動画

執筆:ぼきの森学校 編集部 監修:公認会計士・税理士

情報確認日:2026年10月3日(合格率は日本商工会議所の 簿記3級受験者データ(統一試験) と 2級・3級受験者データ(ネット試験)、試験の概要は 日本商工会議所の簿記検定ページ でご確認ください)

「日商簿記」は日本商工会議所および各地商工会議所が実施する検定試験の名称です。本サイトは同会議所が認定・公認する教材ではありません。

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この記事を書いた人

ぼきの森学校の編集部です。日商簿記(初級・3級・2級)と原価計算初級の講義動画・解説記事・仕訳トレーニングを制作しています。記事は公認会計士・税理士が監修し、日本商工会議所の出題区分表や公表資料などの一次情報を確認したうえで公開しています。内容の誤りはお問い合わせフォームからお知らせください。

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