簿記3級・2級のネット試験は、申込サイトで会場と日時を予約し(受験日の3日前まで)、当日は本人確認書類と電卓だけを持って行けば受けられます。計算用のメモ用紙(A4サイズ2枚)とボールペンは会場で渡され、試験が終わるとすぐに合否がわかります。合格証は紙ではなく、デジタル合格証で受け取ります。
この記事では、予約から結果の受け取りまでを5つの手順で確認し、当日の持ち物、紙の試験と違う画面での解き方、よくある失敗までを、日本商工会議所の公表情報をもとに整理します。
この記事の結論
予約は早めに、変更は3日前まで。当日は本人確認書類と四則演算だけの電卓を忘れないこと。メモ用紙は2枚しかないので、どの大問に何を書くかを練習の段階から決めておくと、本番で慌てません。
ネット試験と統一試験は何が違う?
ネット試験は、全国のテストセンターなどでパソコンを使って受ける試験です。日本商工会議所は、ネット試験の合格と統一試験(ペーパー試験)の合格を同じ扱いとしています。違うのは、受ける日と解き方と結果の受け取り方です。
| 項目 | ネット試験 | 統一試験 |
|---|---|---|
| 受験日 | 会場が決めた日時から選ぶ(随時・定期) | 年3回(6月・11月・2月)の決まった日 |
| 申込先 | インターネット申込方式か、会場へ直接問い合わせる方式 | 各地の商工会議所 |
| 解答方法 | パソコンの画面で選択・入力 | 紙の答案用紙に記入 |
| 試験時間 | 3級60分・2級90分 | 3級60分・2級90分 |
| 合否 | 試験終了後すぐにわかる | 後日発表(時期は商工会議所ごと) |
| 合格の扱い | どちらも同じ | |
受験料は3級3,300円、2級5,500円(いずれも税込)です。インターネット申込方式では、別に事務手数料550円(税込)がかかります。会場に直接問い合わせる方式の手数料は会場によって異なります。統一試験の日程と申込の流れは簿記3級の試験日と申込方法にまとめています。
予約から結果までの5ステップ
ここでは、2級・3級で多くの人が使うインターネット申込方式の流れを示します。インターネット申込方式の試験は、日本商工会議所から委託を受けた株式会社CBT-Solutionsが実施しています。
| 手順 | やること | 注意点 |
|---|---|---|
| 1 会場と日時を選ぶ | 申込サイトで、受けたい会場と空いている日時を探す | 週末や試験前の時期は埋まりやすい。候補を2〜3つ用意する |
| 2 予約する | 受験者の情報を登録して予約する | 受験日の3日前までに予約を完了させる |
| 3 支払う | 受験料と事務手数料を支払う | 支払方法は申込画面の案内に従う |
| 4 変更・キャンセル | 必要ならマイページで変更・キャンセルする | 3日前まではマイページで可能。2日前からは一切できない。キャンセルには手数料(1,000円+消費税)がかかる |
| 5 受験・結果 | 会場で受験し、終了後にスコアレポートで合否を確認する | 合格したら、案内に従ってデジタル合格証を受け取る |
同じ級の予約は、同じ日にも別の日にも重ねて入れられません。不合格だったときは、受験が終わってから次の日時を予約し直します。
当日の持ち物と、会場で渡されるもの
持ち物は少ないぶん、1つ忘れると受験できないことがあります。前日に次の表で確認してください。
| 区分 | もの | 確認すること |
|---|---|---|
| 必ず持って行く | 本人確認書類 | 氏名・生年月日・顔写真のすべてが確認できるもの |
| 必ず持って行く | 電卓 | 計算機能(四則演算)だけのもの。スマートフォンやタブレットの電卓機能、パソコンの計算機能は使えない |
| 会場で渡される | メモ用紙(A4サイズ2枚)とボールペン | 自分の筆記用具は持ち込めない |
電卓は、ふだんの勉強で使っているものをそのまま持って行くのがいちばん安全です。使える電卓の条件と選び方は簿記の電卓の選び方、メモリー機能の使い方は簿記の電卓の使い方で確認できます。
当日の流れ
- 会場に早めに着き、受付で本人確認書類を見せる
- 持ち込めない私物は、会場の指示に従って預ける
- メモ用紙とボールペンを受け取り、指定された席に着く
- 画面の案内に従って試験を始める(3級60分・2級90分)
- 終了後、スコアレポートで合否と得点を確認する
受付の開始時刻や預け方は会場によって違います。予約の確認メールと会場の案内を前日に読み直しておきましょう。
受験日を決める目安
ネット試験は日時を選べるぶん、先延ばしにしやすい試験でもあります。編集部のおすすめは、勉強を始めた日に受験日も決めてしまうことです。目安として、3級なら全範囲を1周し、本試験と同じ60分で解いて70点以上が2回続けて取れた時点を受験日にすると、準備不足で受けることを防げます。
紙の試験と違う、画面での解き方のコツ
ネット試験の出題形式は、日本商工会議所の案内では「選択式+入力式」です。勘定科目などは選択肢から選び、金額は入力します。問題の中身は統一試験と同じ考え方で解けますが、道具が違うので、次の3点は練習の段階から慣れておきましょう。
メモ用紙2枚の使い道を先に決める
紙の試験なら問題用紙の余白に書けますが、ネット試験で書ける場所はA4の2枚だけです。たとえば3級なら、1枚目の上半分を第1問の仕訳のメモ、下半分を第2問、2枚目を第3問の決算整理の集計に使う、と決めておくと、途中で書く場所がなくなりません。
入力した金額を画面で見直す
電卓で出した答えを画面に入力するときに、桁を打ち間違えることがあります。1問ごとに、入力欄の数字と電卓の表示を見比べてから次へ進む習慣をつけてください。
解く順番と時間を決めておく
3級は60分、2級は90分です。時間配分は紙の試験と同じ考え方で決められます。3級の大問別の考え方は簿記3級の大問別の解き方、2027年4月以降の3級の配点は簿記3級の配点変更で確認できます。
よくある失敗と、なぜ起きるのか
| 失敗 | なぜ起きるか | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 希望の日時が取れない | 受験日の近くで予約しようとする | 受験日を決めたら、勉強を始める前に予約する |
| 予約の変更ができない | 2日前から変更・キャンセルができないことを知らない | 体調や仕事の予定に不安があるなら、3日前までに判断する |
| 本人確認書類が使えない | 顔写真のない書類を持って行く | 氏名・生年月日・顔写真がそろっているかを前日に確認する |
| 電卓が使えない | 関数電卓や、スマートフォンの電卓で代用しようとする | 四則演算だけの電卓を、ふだんから使っておく |
| メモ用紙が足りなくなる | 紙の試験と同じ感覚で大きく書く | 2枚の使い道を決め、小さく整理して書く練習をする |
まとめ
- ネット試験の合格は統一試験の合格と同じ扱い。受験料は3級3,300円・2級5,500円(税込)で、インターネット申込方式は別に事務手数料550円
- 予約は受験日の3日前まで。変更・キャンセルも3日前まで(キャンセルは手数料あり)
- 持ち物は本人確認書類と四則演算だけの電卓。メモ用紙2枚とボールペンは会場で渡される
- 結果は終了後すぐにわかり、合格証はデジタル合格証で受け取る
受験日が決まったら、そこから勉強時間を逆算しておきましょう。3級の目安は簿記3級の独学の勉強時間とスケジュール、2級は簿記2級の難易度と勉強時間にまとめています。
よくある質問
ネット試験と統一試験で、合格の価値は違いますか?
違いません。日本商工会議所は、ネット試験の合格と統一試験の合格を同じ扱いとしています。履歴書にも同じように書けます。
予約はいつまでにすればいいですか?
インターネット申込方式では、受験日の3日前までに予約を完了させる必要があります。会場や日時によっては早く埋まるため、受験日を決めたらすぐに予約するのが確実です。
合格証は紙でもらえますか?
2級・3級のネット試験の合格証は、デジタル合格証のみです。紙の合格証書は発行されません。受け取り方は試験終了後の案内に従います。
簿記初級や原価計算初級もネット試験ですか?
はい。簿記初級と原価計算初級はネット試験だけで実施され、試験時間は40分、受験料は2,200円(税込)です。申込の方法は会場によって異なるため、受験したい会場の案内を確認してください。
執筆:ぼきの森学校 編集部 監修:公認会計士・税理士
情報確認日:2026年9月30日(受験料・申込方法は 日本商工会議所「ネット試験について」、予約・当日の注意は ネット試験(インターネット申込方式)のQ&A で最新情報をご確認ください)
「日商簿記」は日本商工会議所および各地商工会議所が実施する検定試験の名称です。本サイトは同会議所が認定・公認する教材ではありません。
内容の誤りにお気づきの際は お問い合わせフォーム からお知らせください。運営者情報・監修体制 もあわせてご覧ください。


コメント