スタディング簿記講座の特徴|仕様から見る向き不向き

スタディング簿記講座の仕様と向き不向きを整理する記事のアイキャッチ画像

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スタディングの簿記講座について、価格の安さを紹介する記事はたくさんあります。ただ、3級で3,850円という金額は、市販のテキストと問題集を揃えるのとほぼ同じです。安さそのものより、その価格で何が成立しているのかのほうが判断材料になります。この記事では公式サイトに書かれている仕様を整理し、そこから読み取れる向き不向きを示します。編集部が全講座を受講して比較したものではないため、体験にもとづく評価は書きません。公表されていない項目は、公表されていないと書きます。

目次

学習の順路が固定されている

公式サイトで最初に説明されているのは、講義の中身ではなく順番です。次の4段階が「学習フロー」として設計されています。

段階内容PDF印刷
1 基本講座ビデオ/音声講義—
2 スマート問題集基礎力を養成する問題演習—
3 実戦力UPテスト中間レベルの重要問題対応
4 検定対策模試本試験と同じ問題構成対応

公式は「最適な学習順で効率アップ。ガイドに従うだけで迷わず学べる」と説明しています。これは独学でつまずく人にとって、価格より大きい要素かもしれません。独学が止まる典型は、教材を買ったあと「次に何をやるか」を毎回自分で決めなければならないことにあります。決める作業そのものが負荷になり、決めきれない日は何もしないまま終わる。順路が固定されていると、この負荷が消えます。

逆に、自分で計画を組みたい人には窮屈に感じられる可能性があります。ここは好みの問題です。

価格(2026年9月6日確認)

スタディングの学習フロー4段階。基本講座、スマート問題集、実戦力UPテスト、検定対策模試の順路とAI問題復習を示した図
コース一括分割の例
簿記3級合格コース[2026年4月〜2027年3月合格目標]3,850円—
簿記2級合格コース[同上]19,800円月々1,812円×12回から
簿記3級・2級セット21,800円—
簿記1級合格コース[2026年度合格目標]61,600円月々5,300円×12回から
簿記1級合格コース[2027年度合格目標]66,600円から月々5,700円×12回から
簿記2級・1級セット69,300円から—
簿記3・2・1級セット72,600円から—

3級と2級を別々に買うと23,650円、セットなら21,800円。差は1,850円です。3級のあと2級へ進むことが決まっているなら、最初からセットにするほうが安くなります。決まっていないなら、3,850円で3級だけ試して、続けられそうなら2級を買い足す形でも損は小さい。

他社との総額比較は独学と通信講座の費用を並べた記事にまとめています。

紙のテキストが付かない

ここが最大の分岐点です。教材はWEBテキスト(フルカラー)で、紙の冊子は付属しません。PDFで印刷できるのは実戦力UPテストと検定対策模試の2つ。つまり本試験形式の問題は紙で解けますが、テキストと基礎レベルの問題集は画面で読むことになります。

簿記の学習で紙が効くのは、テキストに書き込みながら覚えるタイプの人です。勘定科目の横に自分の言葉でメモを足す、間違えた仕訳に印を付ける、といった動作を紙でやってきた人にとって、画面だけの学習は最初は進みにくい。逆に、テキストは読むだけで手は問題演習に使う、という人であれば影響は小さくなります。

自分がどちらか分からないとき

これまで使った参考書を開いてみてください。書き込みがほとんどないなら画面でも問題ありません。余白が文字で埋まっているなら、紙が付く講座のほうが向いています。

AI問題復習という仕組み

公式サイトが機能名として挙げているもののうち、簿記の学習に直接効きそうなのが「AI問題復習」です。特許第7112694号として登録されており、理解度に合わせて復習すべき問題を自動で選び出す仕組みだと説明されています。

簿記の独学で難しいのは、何を復習するかの選択です。できる論点をもう一度やるのは気持ちがいいので、つい手が伸びる。一方で苦手な論点は開くのが億劫で、後回しになる。この偏りを機械的に補正するのが復習の自動化です。効果は人によりますが、少なくとも「何を復習するか考える時間」は減ります。

ほかに、倍速再生、アプリでの動画ダウンロード(オフライン再生)、勉強仲間機能、Q&Aサービス(勉強方法から解き方まで講師に質問できる)、AI検索・AI説明が挙げられています。

公式に書かれていないこと

比較記事を読むときに注意したい点として、講義の本数と総時間が公式サイトに明示されていません。「◯時間の講義」と書いている第三者の記事もありますが、出典が示されていない数字は鵜呑みにしないほうが安全です。

講義時間を明示している他社と比べたい場合、たとえばネットスクールの2級標準コースは基本講義約51時間と公表しています。時間の多寡そのものが優劣ではありませんが、「どれくらいの時間を確保する必要があるか」を先に知りたいなら、公表している講座のほうが計画は立てやすい。この点はネットスクールの講座を数字で分解した記事で扱っています。

申し込む前に確認しておく3点

合格目標年度が自分の受験時期と合っているか

コース名に「2026年4月〜2027年3月合格目標」のように年度が入っています。ここは価格以上に重要です。日本商工会議所は2026年7月31日付で2027年度適用の出題区分表(確定版)を公表しており、2027年4月1日以降に施行される試験から手形が削除され、3級には定率法や固定資産の除却・廃棄が2級から移ります。

つまり、2027年4月以降に受験する見込みなら、その年度に対応したコースを選ぶ必要があります。安いからと古い年度のコースを選ぶと、削除された論点を勉強することになります。改定の中身は出題区分表の改定をまとめた記事にあります。

受講できる期間

オンライン講座は視聴できる期間が決まっているのが一般的です。合格目標年度がそのまま期限に連動する設計が多いので、申込ページの利用期間の記載を必ず読んでください。ここを確認せずに買うと、忙しい時期に重なったときに消化しきれません。

分割払いの総額

2級合格コースには月々1,812円×12回からという分割の案内があります。12回で21,744円となり、一括の19,800円より1,944円多い計算です。分割手数料の扱いは申込画面で確認できます。数千円の差ですが、総額で比較するときは分割の条件も含めて見てください。

向く人と、向かない人

状況相性理由
通勤・移動の時間を使いたい向くスマホ完結。音声講義とオフライン再生がある
独学で「次に何をやるか」で止まった経験がある向く学習フローが順路を決めてくれる
まず低リスクで始めたい向く3級3,850円は市販教材2〜3冊と同水準
テキストに書き込んで覚えるタイプ向かない紙のテキストが付かない
講義時間を先に把握して計画を組みたい向かない講義本数・時間が公表されていない
質問を大量にしながら進めたい要確認Q&Aサービスの利用条件・回数は申込前に公式で確認を

最新のコース内容と価格は スタディング簿記講座の公式サイト で確認できます。合格目標年度によってコースが分かれているので、自分の受験予定に合う年度を選んでください。

まとめ

スタディング簿記講座が向く人と向かない人を対比した図。紙のテキストがない点と講義時間非公表の点を明示
  • 基本講座→スマート問題集→実戦力UPテスト→検定対策模試という順路が固定されている
  • 3級3,850円、2級19,800円、3級・2級セット21,800円(2026年9月6日確認)
  • 教材はWEBテキスト。紙で印刷できるのは実戦力UPテストと検定対策模試
  • AI問題復習(特許第7112694号)が復習する問題を自動で選ぶ
  • 講義本数と総時間は公表されていない。時間から計画を組みたい人には不向き

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動画で学ぶ|講座を選ぶ前に無料講義で試す

よくある質問

スタディングの簿記講座に紙のテキストは付きますか?

付きません。教材はWEBテキスト(フルカラー)です。PDFで印刷できるのは実戦力UPテストと検定対策模試の2つで、本試験形式の問題は紙で解けます。テキストに書き込みながら覚えるタイプの人は、この点を確認してから申し込んでください。

簿記3級と2級はセットで買うほうが得ですか?

2級まで進むと決まっているならセットが安くなります。3級3,850円と2級19,800円を別々に買うと23,650円、3級・2級セットは21,800円なので差は1,850円です。まだ決めていない場合は、3級だけ3,850円で始めて、続けられそうなら2級を買い足す形でも損失は限定的です。

講義は何時間くらいありますか?

公式サイトには講義本数・総時間の記載がありません。第三者サイトに具体的な時間が書かれていることがありますが、出典が示されていない数字は確認が必要です。学習に必要な時間の目安を先に知りたい場合は、講義時間を公表している講座と比較するか、独学に必要な学習量を積み上げた記事を参考にしてください。

スマホだけで簿記の勉強は完結しますか?

インプットと基礎レベルの問題演習はスマホで進みます。ただし本試験は下書きを書きながら60分(3級)・90分(2級)で解く形式なので、紙と電卓を使う練習は別途必要です。スタディングでも実戦力UPテストと検定対策模試はPDF印刷に対応しているので、この2つは紙で解くことをおすすめします。

執筆:ぼきの森学校 編集部 監修:公認会計士・税理士

情報確認日:2026年9月6日(コース内容・価格は スタディング公式サイト で最新情報をご確認ください)

※本記事は公式サイトに公表されている情報にもとづく解説です。編集部が受講して比較したものではないため、操作感や講義内容についての体験にもとづく評価は行っていません。

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この記事を書いた人

ぼきの森学校の編集部です。日商簿記(初級・3級・2級)と原価計算初級の講義動画・解説記事・仕訳トレーニングを制作しています。記事は公認会計士・税理士が監修し、日本商工会議所の出題区分表や公表資料などの一次情報を確認したうえで公開しています。内容の誤りはお問い合わせフォームからお知らせください。

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